場合の数


   ?Break Time?

 再びBreak Time です。恐らく勘の良い方は今まで紹介した章の中で次の関係が成り立つことに気がついたことでしょう。

   場合の数:数式

という関係が成立します。例えば今までに計算した例ですと
   5C2 = 5C3 = 10
   10C0 = 10C10 = 1
   10C1 = 10C9 = 10
   10C2 = 10C8 = 45
   10C3 = 10C7 = 120
などという関係が成立しています。たしかに場合の数:数式という関係が成立していますね。なぜでしょうか?



10人の人がいる。この中から8人のグループを作りたい。何通りの作り方があるか?

 もう計算・考え方には慣れましたよね?10人の中から8人を選ぶ組み合わせの問題です。
よって  10C8 通りとなります。あとは 計算すればよく
場合の数:数式
より45通りが答えです。では次の問題はどうでしょうか?



10人の人がいる。この中から2人の仲間外れを作りたい。何通りの作り方があるか?

 ちょっと嫌な問題例ですが、これは10人の中から2人を選ぶ組み合わせの問題です。
よって  10C2 通りとなります。あとは 計算すればよく
場合の数:数式
より45通りが答えです。



 言いたいことは分かったでしょうか?先程の2つの問題例は内容を考えれば同じことです。10人の中から8人のグループを作るとは言いかえれば 10人の中からグループに属さない2人を選ぶと考えることができますよね?両者の考え方は実は全く同じなのです。なので答えが一致するのは 当たり前なのです。

 一般的に考えましょう。n人の中からr人のグループを作るという状況だったなら、言いかえれば n人の中からグループに属さない(n - r)人を選ぶと考えることもできます。なので

   場合の数:数式

という関係は実は当たり前のことなのです。この関係は非常に便利です。次の問題を解いてみましょう。

  場合の数:組み合わせ 
    20枚の異なるカードの中から18枚を選ぶとき、何通りの選び方があるか?

   20C18 = 20C2 = (20・19)÷(2・1) = 190(通り)



    1?250の数字の書かれたカードがある。この中から249枚のカードを取り出すとき何通りの取り出し方があるか?

   250C249 = 250C1 = 250(通り)



    1000人の中から999人のグループを作る。グループの作り方は何通りあるか?

   1000C999 = 1000C1 = 1000(通り)


 慣れれば至極当たり前のことですが、計算を速くするためにも一度ふれました。基本的に nCr r の値を小さくすると計算が楽になります。 実践してみましょう。