2次方程式
今までは因数分解について話をしてきましたが、そもそも何故因数分解について学んできたのでしょうか?
当初の目的を忘れそうになりますが、2次方程式を解くためでした。覚えておりますか?
ここでは因数分解を用いて2次方程式を解く、ということを実際にやってみます。
x2-18x-40=0 を解きなさい。
このような2次方程式を解く上で何を行うか?というと一番速い解法が今まで習ってきた因数分解です。
まずは x2-18x-40=0 を因数分解してみましょう。
すると x2-18x-40 = (x + 2)(x - 20) という形に因数分解できることが分かります。
よって最初の式は (x + 2)(x - 20)=0 という形の式に書きなおすことが出来る、ということになるわけです。
この式を満たすような x を見つければ良いわけですが、カッコの中身を一つのまとまりと見ると、この式は掛け算だけで表されています。よって
x + 2 = 0 か
x - 20 = 0
だとすれば、どちらか一方のカッコが0になるのでこの式を満たすということになるのです。
あとはもう1次方程式の問題ですね?
よって x2-18x-40=0 を満たすような x は
x = -2 か 20
ということになるのです。このように2次方程式では1次方程式の問題とは異なり、2つの解が出てくることがあります。
理解を深めるためにも、念のため確かめ計算をしておきます。
どうやって確かめるか?というと、 x2-18x-40=0 をみたすようなxを求めれば良い、という話だったのですからこの式に今求めたxの値をそれぞれ代入してみます。
するとどうでしょうか?右図のように確かに満たしてますね!よってこの値は正しいことが分かるかと思います。
5x2+9x-2=0 を解きなさい。
練習がてら、こちらの問題も解いてみましょう。
行うことは非常に簡単です。じっさいのところ因数分解して式を満たすような x を求めるだけです。
このレベルの因数分解には慣れましたでしょうか?答えは右図の通りです。
今回は分数の答えが出てきていますが、問題ありませんよね?1次方程式の問題のときと同様です。
2x2-6x+4=0 を解きなさい。
さらに練習です。因数分解からxを求めるまでの流れは身についてきましたでしょうか?
右図の通りです。最初に2でくくってから因数分解することを忘れずにして下さい。
そして等式を満たすような x を選ぶ、それだけです。
別解を乗せておきます。2でくくる、と考えてもいいのですが今回は等式なので
両辺に同じ値で「+?×÷」の操作をして良い のです。
そこで最初に全体を2で割ってから因数分解をすると右図のような解答になります。いずれにしても同じ答えを得ることが出来ることは確認できましたでしょうか?
x2-4x+4=0 を解きなさい。
こちらの問題はどうでしょうか?今までとは少々話が変わってきます。
右図の通りになります。今回は因数分解した際の形をみると
x2-4x+4 = (x - 2)(x - 2) = (x - 2)2 となるため答えが一つになってしまいます。x = 2の解が2つ出て重なった、という形をしていますね。
このような解を「解が重なっている」という意味から重解と呼びます。 非常に有名な単語なので、この機会に是非覚えましょう。
右に示した方程式を解きなさい
さて、今までの内容の集大成のような問題です。とりあえず一見して分数があるので気持ちが悪いですし、右辺が0になっていません。
この手の問題も慌てることなく、まずは式を綺麗にすることが大切です。
両辺に同じ値で「+?×÷」の操作をして良いのでこれによって式を計算出来る形にしましょう。
まずは右辺が0の形にします。2次方程式の問題を解く際にはまず右辺が0の形になっていないと手を付け難いです。
右辺を0に出来たら次は分数の形が気持ち悪いので、両辺に9を掛けることによって分母を取り払います。
さらに両辺を良く見ると、全体を2で割れる形をしていますね?なのでここは両辺を2で割っておきましょう。これで大分式の見た目が良くなったハズです。
あとは今まで通りに因数分解ですね。ただし今回も重解の形をしており、答えは一つしか出てきません。注意して下さい。
以上で練習問題は終了です。あとは練習あるのみです。以下の問題を解いて2次方程式に慣れましょう。
以上で練習問題を終了いたします。因数分解を今まで勉強してきたのはこの2次方程式を解くためであった、ということ をきちんと意識して下さい。