2次方程式
~Break Time~
ここでは今までに習ってきた因数分解の補足をします。このページのコンセプトを一言でいえば
因数分解をさらに速く解く
といったところです。ですので上級者向け(?)・発展的な内容もやや含んでおりますので、興味のない人は次のページに進んで頂いて結構です。
2x2-6x+4 の式を因数分解することを考えます。
この問題ならどう解きますか?今までの流れからすると 2 = 2 × 1 なので・・・と考えて
2x2-6x+4 = (x - 2)(2x - 2) = 2(x - 2)(x - 1)
と答える人もいるのでないでしょうか?間違っているわけではないのですが、少々遠回りしています。
そこでどう解いて欲しいか、というと右図の通りです。
要するにまとめられるなら最初にまとめろということです。元の式を良く見ると全ての係数が2の倍数になっていますよね? なのでこの式はまず2でまとめられる、ということでなのです。
このようなまとめる技術一つで大幅に速く解ける問題も多々あるので注意しましょう。
6x2-13x+6 の式を因数分解することを考えます。
前のページでも行った問題ですね。この問題に関して、上で紹介した「まとめる」という技術を用いてさらに速く解く方法を紹介します。
「え?この問題まとめられなくない?2でも3でも割れないし…」と感じた方もいるでしょう。その通りです(笑)
この問題はまとめられないのです。
だからこそそれを利用することが出来るのです。
何を言っているのか分からないと思うのでとっとと実践してみます。
まずは前回とまったく同様です。
答えの形を(2x )(3x )の形であると仮定します。
その後、定数項部分について考え右図のような4パターンを考えましたが、実はこのうち2パターンは考えるまでもなく不適当な値なのです。
(2x - 6)(3x - 1)
(2x - 2)(3x - 3)
の2つです。
右図を見れば分かりますが、これらの因数分解では共通因数でくくれるものを含んでいるのです。
例えば (2x - 6)(3x - 1) の場合 (2x - 6) は2で割り切れる、ということになります。
もしこれが答えだとすると 6x2-13x+6 = 2(x - 3)(3x - 1) ということになります。しかし最初に確認したようにこの問題はまとめられないのです。
よってこれが解だとするのはおかしい、ということになります。
言っている意味が分かりますでしょうか?分からなければもう一度読み返しましょう(笑)
この技術は私達は因数分解をする際にその都度用いることで、余計な答えを考える手間を省くようにしています。皆さんも是非活用してみましょう。