積分計算のいろは

多項式関数の積分

 では、具体的な積分計算を見ていきましょう。数2の範囲で扱うのはやはり 多項式関数のみとなります。

 例としてf(x)=x3の積分を求めてみましょう。前のページで述べた通り、 微分の公式を元に計算できます。一度微分の公式を思い出しておきましょう。
fm1
 これをちょっと変形してみます。
fm2
 そして両辺を積分してみます。
fm3
 最後にn-1をnに置き換えて形を整えます。
fm4
 これでxnの積分公式の完成です。このように、積分の公式というのは基本的に 微分の公式を変形していくことによって作ることができます。

 では、実際にf(x)=x3を積分してみましょう。公式にn=3を代入すると
fm5
となります。これでおしまいです。ごちゃごちゃいいましたが、実際に計算するときは 単に公式を使うだけです。

線形性再び

 xnの積分はこれで分かりました。では、多項式関数の積分はどうすればいいのでしょうか? その答えは微分の章で述べた線形性にあります。実は、積分という演算にも線形性があります。 つまり、以下の二つの式が成り立ちます。
fm6

これらを組み合わせることで、どんな多項式関数の積分でも求めることができます。 ここでは一つだけ例を見てみましょう。
fm2-7

 さて、実はこのページで説明したことには重大な嘘が含まれています(笑) なのでここで読み終わるのではなく、次のページまで読んでおくことをお勧めします。