2次方程式

 前ページでは各々の問題に対して平方完成を行うことで解く、ということを行ってきましたが今回はもっと一般的な2次方程式全体に対して考えることにします。



    <解の公式の画像が表示されていません!>   を解きなさい。

 全て記号になりましたね。記号に慣れていない方はこういう式を見ると「う・・・」となるかもしれませんが、実はやることは今までと何も変わらないのです。
2次方程式を解く上では「因数分解」 か「平方完成」のいずれか、ですがどうみても因数分解は不可能な形ですよね?そこで平方完成を使って無理やり解いて見ることにしましょう。

 最初にやることは2乗の形を作ることでしたね?そこでこの式を x2 の係数の a でまとめれば
  <解の公式の画像が表示されていません!>  
と書くことが出来ます。
記号だらけで気持ちが悪いかも知れませんが、気にせずに進みましょう。分かりにくい人はここで一度具体的な数字(a=3,b=9,c=-1とか)を代入してみれば意識しやすいはずです。

 ここから左辺が2乗の形だけ、すなわち(x +・・・)2となるように整理していきます。
  <解の公式の画像が表示されていません!>  
  <解の公式の画像が表示されていません!>  
  <解の公式の画像が表示されていません!>  

 そして全体の平方根を取るんでしたね?すると
  <解の公式の画像が表示されていません!>  

 最後に整理すれば
  <解の公式の画像が表示されていません!>  

 なんとa,b,cと記号だらけだというのに答えが求められてしまうのです!この値がこの式の解ということになります。
  <解の公式の画像が表示されていません!>  
ここで出てきた答えは非常に重要な公式ですので、絶対に忘れないようにして下さい。また逆にこの公式だけを覚えて平方完成でこの公式を導く事が出来ない学生を多く見かけますが、 自分で証明することもできない公式を使うなんて恥ずかしいです。数学全般に言える話ですが。
それに恥ずかしいだけでなく、平方完成の知識は非常に重要ですのでこれが使えないというのはやはり問題です。基本をきちんと押さえましょう。一度このページをみることなく自力で証明してみて下さい。



  <平方完成の画像が表示されていません!>     x2+2x-1=0 を解きなさい。

 さて、先程「解の公式」の証明をしましたが、これのメリットがいまいち分からない方もいるのではないでしょうか?使い方の練習をします。
この問題は前ページの問題とまったく同じ問題ですが、今回は解の公式を使って解きます。

 何をするのか、というと「公式に代入するだけ」で解けます。
まず解の公式とは何だったかというと
  <解の公式の画像が表示されていません!>   の解が
  <解の公式の画像が表示されていません!>   になる、という話でした。

そして今回解くのは x2+2x-1=0 の式です。
分かりましたでしょうか??つまり解の公式でいうa,b,cが a = 1,b = 2,c = -1 に対応している、ということなんです。
よって   <解の公式の画像が表示されていません!>   に a = 1,b = 2,c = -1 を代入すれば
   <解の公式の画像が表示されていません!>   
整理すると
   <解の公式の画像が表示されていません!>   
これでハイ!おしまい!ということなんです。あっと言う間でしたね。
公式さえ覚えてしまえば楽勝です。最初のうちは公式を見ながらで良いので、バシバシ問題を解いてみましょう。下に問題を載せましたので下さい。

  平方完成:例題 
    x2-10x+3 = 0の解を求めなさい。

  x2-10x+3 = 0
 ∴ x = 5 ± √22



    x2+5x+3 = 0の解を求めなさい。

  x2+5x+3 = 0
 ∴ x = - 5/2 ± √13 / 2



    4x2+8x+1 = 0の解を求めなさい。

  4x2+8x+1 = 0
 ∴ x = - 1 ± √3 / 2



    7x2+9x+2 = 0の解を求めなさい。

  7x2+9x+2 = 0
 ∴ x = - 9/14 ± 5/14  (すなわち、x = - 1 , - 2/7)

      別解 (因数分解でも解ける)
  7x2+9x+2 = 0
  ∴ (x + 1)(7x + 2) =0
  ∴ x = -1 , - 2/7   因数分解出来るときはした方が圧倒的に早い!



    x2-18x+81 = 0の解を求めなさい。

  x2-18x+81 = 0
 ∴ x = 9    「√」 の中が "0" なので答えは一つだけになる。



    x2-2x+3 = 0の解を求めなさい。

  x2-2x+3 = 0
 ∴ 解なし
   今回 「√」 の中は負になるが、そのような実数は存在しません。よって解なしとなります。


 以上になります。実は殆どの問題が前ページの問題と一緒だったのですが、前ページよりも早く正確に解けたんじゃないか、思います。 解の公式はまだ覚えきれていないかもしれませんが、問題集などでガツガツ解いていきましょう。